Hudlは、2026年8月21日、初となる「AD Council(AD評議会)」の発足を発表した。全米から選ばれた10人の高校のアスレチックディレクター(AD=運動部門を統括する責任者。日本の「運動部長」や部活動統括にあたる立場)が、Hudlの経営陣と直接連携し、製品開発や運動部門の業務フローづくりに関与する取り組みだ。
現場の声を、開発に直接反映する仕組み
ADは、限られた予算のやりくり、複雑化する複数競技のスケジュール管理、変化するコンプライアンス(法令順守)要件への対応を担いながら、コーチ・学生アスリート・家庭を支える立場にある。しかし、そうしたツールやプラットフォームに関する意思決定は、実際に日々それを使う管理者の意見が反映されないまま進みがちだった。技術が作られ、決定が下され、現場の担当者は完成後の製品を渡されて「使いこなすように」と求められる——という構図である。
AD Councilは、この構図を変えることを狙う。現役の高校ADを、Hudlの製品ロードマップ策定プロセスに直接組み込む仕組みだ。メンバーは年間を通じて会合を持ち、運営上のフィードバックを共有し、業界の課題を洗い出し、Hudlの製品ロードマップに直接反映させていく。
Hudlでクラブ・ユース・高校部門のプレジデントを務めるGreg Nelson氏は、高校のADは学校スポーツの土台であり、日々膨大な運営上の複雑さに向き合っている一方、技術に関する意思決定はそうした管理者の意見なしに行われることが多すぎたと指摘。AD Councilによって現場のリーダーと直接つながり、映像分析から部門管理まで、Hudlが作るあらゆるソリューションが彼らの最大の課題を解決し、プログラムを高めるものになるようにする、との考えを示している。
活動内容
メンバーは1年を通じて、3回のオンラインセッションと、2026年12月に開催される全米アスレチックディレクター大会(National Athletic Directors Convention)での対面での集まりを予定している。そこで各プログラムでうまくいっていること・いないことを共有し、Hudlが次に何を作り、何を優先すべきかを形づくっていく。10人から生まれる会話や知見は、機能の優先順位付け、ソフトウェアの業務フローの改善、そしてHudlが全米の高校運動部門をどう支えるかに反映される。メンバーの意見は、製品・営業・マーケティング・パートナーシップの各部門を横断して、Hudlの経営層へ直接届けられる。
初代メンバーの一人、ニューポート高校(オレゴン州)の副校長兼ADであるShelley Moore氏は、この評議会に招かれたことを光栄に思うとともに、他のADと共に学べる機会に感謝しているとコメント。プラットフォームへの理解を深め、コーチにとっての価値を最大化し、ADの仕事をより扱いやすくするアイデアを提供していきたいとしている。
初代メンバー(10州10校)
初代AD Councilは、カリフォルニア、ジョージア、アイオワ、イリノイ、ミシガン、ミズーリ、ニューヨーク、オハイオ、オレゴン、テキサスの10州を代表する、以下の10人で構成される。
- Brandon Clark(Nixa High School/ミズーリ州)
- Lyle Fedders(Ames High School/アイオワ州)
- Peter Goff(DeKalb High School/イリノイ州)
- Jennifer Keane(Wantagh High School/ニューヨーク州)
- Craig McKinney(Marietta High School/ジョージア州)
- Shaun McDowell(Grand Oaks High School/テキサス州)
- Shelley Moore(Newport High School/オレゴン州)
- Brian Phelps(Indian Hill High School/オハイオ州)
- Ben Sherman(Forest Hills Northern High School/ミシガン州)
- Anthony Thomas(San Francisco University High School/カリフォルニア州)
今後の展開
Hudlは、今回の初代評議会はあくまで出発点だとしている。今後はより多くの声を取り入れて対話を深め、これまで高校のADが得にくかったコミュニティを築いていく方針だ。将来のメンバーへの参加を希望するADからの連絡も呼びかけている。
