映像分析技術を手がけるRUN.EDGEは、プレー映像の編集・分析・共有アプリ「FL-UX(フラックス)」に、映像内の選手の動きへスケッチ(描き込み)を自動追従させる新機能「トラッキングスケッチ」を、PCアプリ版で提供開始した。指導者が伝えたい意図を、より正確かつ短時間で選手に伝えられるようにし、映像を起点とした指導の質とスピードの向上につなげるとしている。
アップデートの背景
これまでのスポーツ映像分析における描き込みは、静止した1シーンに矢印や図形を描くのが基本だった。選手やボールが動き続けるシーンでは、静止画に描いたスケッチへテキストで補足するか、コマ送りで一枚ずつ描き直す必要があり、意図を的確に表現するうえでの制約となっていた。映像作成の手間と、仕上がる映像のクオリティの両面で課題があったという。
今回の「トラッキングスケッチ」搭載により、一度描いた図形が選手の動きに合わせて滑らかに動き続けるため、より直感的かつ正確に意図を伝えられるとしている。オフライン・オンラインの両環境に対応しており、インターネット環境を問わず利用できる。
今回のアップデートで実現できること
動きに追従するスケッチ描画
選手の移動に合わせて、描いたマーク・ライン・エリアが滑らかに追従する。コマ送りで何度も描き直す必要がなくなり、伝えたい「動き」をそのまま映像で表現できる。
直感的な操作性
FL-UXが従来から重視してきたシンプルな操作性を踏襲。高度な機能でありながら、これまでのスケッチ機能と同じ感覚で描画・編集できるとしている。
試合中のリアルタイム活用
試合中に気になったシーンへ即座にタグ付けし、その場でトラッキングスケッチを追加できる。試合当日中のスピーディなフィードバックを、これまで以上の精度で行えるという。
対応する描画には、複数の選手を線でつないだ「ライン」、ひとりの選手にフォーカスする「マーク」、複数の選手を結び多角形をつくる「エリア」の各種が用意されている。
ユーザーの反応
同社は、導入現場からの声もあわせて紹介している。高校サッカー部の監督からは、操作性は従来のまま機能だけが強化された印象で、映像への選手の関心の持ち方も変わり、伝えたいことがより伝わるようになったとの声が寄せられたという。Jリーグクラブのアナリストは、ミーティングでのディスカッションの質が変わり、特に選手間の距離感や連動性を伝える場面で、チーム全体が共通認識を持つスピードが速くなったとしている。大学バスケットボール部のコーチからは、ハーフタイムでの説明時間を大幅に短縮でき、動きを止めずに伝えられることがリアルタイムフィードバックの質を大きく変えている、との評価があったという。
なお同社によれば、令和8年度全国高等学校総合体育大会(インターハイ)には、サッカー・バスケットボール合わせて、FL-UX導入チームのうち15チームが出場を予定している。
トラッキングスケッチの詳細は、専用の説明ページで案内されている。
